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2 0 1 8年 5 月 2 日
株式会社日本格付研究所(JCR)は、以下のとおり信用格付の結果を公表します。
大阪ガス株式会社
(証券コード:9532)【据置】
長期発行体格付 AA+p
格付の見通し 安定的
■格付事由
(1) 近畿2府4県を供給区域とする業界2位の都市ガス会社。原料調達から販売までを一貫して手掛けるガス 事業をコア事業としつつ、電力事業や海外エネルギー事業、ライフ&ビジネスソリューション事業などに
収益源が分散されている。17年 3 月公表の「長期経営ビジョン 2030」では、国内事業に加え、海外事業 を拡大することで30年度の経常利益を17年度計画比3倍程度に拡大する目標を掲げている。
(2) 都市ガスの小売全面自由化を受けて、当社供給区域では、小口需要家向け小売に新規参入した関西電力と の競争が進行している。現状では需要離脱による利益への影響は限定的と見られるが、競争がさらに進む
ことでガス事業の利益への下方圧力は増すと見込まれる。新規需要開発も含めたガス事業の収益基盤維持
とともに、ガス以外の各事業を強化することで、グループ利益を拡大していけるか注目している。財務面
では、当面高水準の投資が続く見通しだが、財務構成への影響は限定的にとどまるとみている。以上を勘
案して、格付を据え置き、見通しを安定的とした。
(3) スライドタイムラグの影響を除いた利益は、やや減少しているものの一定水準が確保されている。関西地 域は、都市ガスと電力の双方で最もスイッチングが進んでいるエリアの一つである。需要離脱によりガス
供給件数は減少しており、中期的にガス販売量に影響を及ぼす可能性がある一方で、低圧電力の顧客獲得
は目標を上回るペースで進み、電力販売量は大きく伸びている。直接の顧客接点を持つ強みを生かし、ガ
スと電力のセットメニューや付加価値サービスの提供により顧客の囲い込みを進めることが課題である。
また、中部電力とのアライアンスを通じて首都圏でのガス・電力販売への参入を表明しており、その動向
が注目される。
(4) 自己資本比率は50%超、DEレシオは0.5~0.6倍程度と健全な財務体質を維持している。国内の新規電源 開発を積極的に推進していることもあって、成長投資も含めて中期的に高水準の投資が予定されており、
有利子負債は増加すると見込まれる。ただし、期間利益による自己資本の積み上がりもあり、現状程度の
財務構成を維持できると想定している。
(担当)殿村 成信・青野 恭久
■格付対象
発行体:大阪ガス株式会社
【据置】
対象 格付 見通し
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格付提供方針に基づくその他開示事項
1. 信用格付を付与した年月日:2018年4月26日
2. 信用格付の付与について代表して責任を有する者:窪田 幹也
主任格付アナリスト:殿村 成信
3. 評価の前提・等級基準:
評価の前提および等級基準は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に「信用格付の
種類と記号の定義」(2014年1月6日)として掲載している。
4. 信用格付の付与にかかる方法の概要:
本件信用格付の付与にかかる方法の概要は、JCR のホームページ(https://www.jcr.co.jp/)の「格付関連情報」に、
「コーポレート等の信用格付方法」(2014年11月7日)、「都市ガス」(2017年4月24日)として掲載している。
5. 格付関係者:
(発行体・債務者等) 大阪ガス株式会社
6. 本件信用格付の前提・意義・限界:
本件信用格付は、格付対象となる債務について約定通り履行される確実性の程度を等級をもって示すものである。
本件信用格付は、債務履行の確実性の程度に関しての JCR の現時点での総合的な意見の表明であり、当該確実性
の程度を完全に表示しているものではない。また、本件信用格付は、デフォルト率や損失の程度を予想するもので
はない。本件信用格付の評価の対象には、価格変動リスクや市場流動性リスクなど、債務履行の確実性の程度以外
の事項は含まれない。
本件信用格付は、格付対象の発行体の業績、規制などを含む業界環境などの変化に伴い見直され、変動する。ま
た、本件信用格付の付与にあたり利用した情報は、JCR が格付対象の発行体および正確で信頼すべき情報源から入
手したものであるが、当該情報には、人為的、機械的またはその他の理由により誤りが存在する可能性がある。
7. 本件信用格付に利用した主要な情報の概要および提供者:
・格付関係者が提供した監査済財務諸表
・格付関係者が提供した業績、経営方針などに関する資料および説明
8. 利用した主要な情報の品質を確保するために講じられた措置の概要:
JCR は、信用格付の審査の基礎をなす情報の品質確保についての方針を定めている。本件信用格付においては、
独立監査人による監査、発行体もしくは中立的な機関による対外公表、または担当格付アナリストによる検証など、
当該方針が求める要件を満たした情報を、審査の基礎をなす情報として利用した。
9. 非依頼格付について:
本件信用格付は格付関係者からの依頼に基づかない信用格付である。国に対する信用格付である場合を除き、依
頼に基づく格付と区別するため格付記号の後に「p」を表示している。格付関係者からは、信用評価に重要な影響を及
ぼす非公表情報を入手している。
10.JCRに対して直近1年以内に講じられた監督上の措置:なし
■留意事項
本文書に記載された情報は、JCRが、発行体および正確で信頼すべき情報源から入手したものです。ただし、当該情報には、人為的、機械的、また
はその他の事由による誤りが存在する可能性があります。したがって、JCRは、明示的であると黙示的であるとを問わず、当該情報の正確性、結果、
的確性、適時性、完全性、市場性、特定の目的への適合性について、一切表明保証するものではなく、また、JCRは、当該情報の誤り、遺漏、また
は当該情報を使用した結果について、一切責任を負いません。JCRは、いかなる状況においても、当該情報のあらゆる使用から生じうる、機会損失、
金銭的損失を含むあらゆる種類の、特別損害、間接損害、付随的損害、派生的損害について、契約責任、不法行為責任、無過失責任その他責任原因
のいかんを問わず、また、当該損害が予見可能であると予見不可能であるとを問わず、一切責任を負いません。また、JCRの格付は意見の表明であ
って、事実の表明ではなく、信用リスクの判断や個別の債券、コマーシャルペーパー等の購入、売却、保有の意思決定に関して何らの推奨をするも
のでもありません。JCRの格付は、情報の変更、情報の不足その他の事由により変更、中断、または撤回されることがあります。格付は原則として
発行体より手数料をいただいて行っております。JCRの格付データを含め、本文書に係る一切の権利は、JCRが保有しています。JCRの格付データ
を含め、本文書の一部または全部を問わず、JCRに無断で複製、翻案、改変等をすることは禁じられています。
■NRSRO 登録状況
JCRは、米国証券取引委員会の定めるNRSRO(Nationally Recognized Statistical Rating Organization)の5つの信用格付クラスのうち、以下の4クラス
に登録しています。(1)金融機関、ブローカー・ディーラー、(2)保険会社、(3)一般事業法人、(4)政府・地方自治体。米国証券取引委員会規則 17g-7(a)
項に基づく開示の対象となる場合、当該開示はJCRのホームページ(https://www.jcr.co.jp/en/)に掲載されるニュースリリースに添付しています。
■本件に関するお問い合わせ先